コース概要
このコースは脳卒中、及び脳卒中周辺疾患(脳卒中とよく似た症状を呈する疾患群)の診断法を学ぶコースです。脳卒中とは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つの疾患の総称です。また、脳卒中周辺疾患とは、脳卒中の診断において、脳卒中とよく似た症状を呈するため脳卒中との鑑別が必要な疾患群で、具体的には、てんかん、低血糖、薬物中毒、脱水症・感染症(肺炎、尿路感染症など)、髄膜炎・脳炎、慢性硬膜下血腫などをさします。脳卒中、及び脳卒中周辺疾患の病態生理と診断法を学ぶことで、これらの疾患に対して臨床現場で直ぐに活用できる能力を身につけることを目的としたコースです。尚、このコースは2020年4月まで行っていました「脳卒中セミナーコース」の後継コースです。
脳卒中コースは、脳卒中コースⅠ(診断編)と脳卒中コースⅡ(脳梗塞編)の2つに分かれています。脳卒中コースⅠは、脳卒中、及び脳卒中周辺疾患(脳卒中とよく似た症状を呈する疾患群)の診断法を学ぶことをテーマとしたコースです。それに対して、脳卒中コースⅡ(脳梗塞編)は、脳卒中の中でその大部分を占める脳梗塞(日本では脳卒中の約75%、アメリカでは脳卒中の約87%)の原因診断と急性期治療(線溶療法:t-PA投与、血管内手術:血栓回収術)の考え方・方向性をテーマにしたコースです。
コースの進行方式は、①総論(脳卒中の概念、ERでの神学的所見の取り方、ERでの脳卒中診断法・脳卒中周辺疾患との鑑別法)の講義、②実際の症例(ERシナリオ)を使い模擬診療実践(実技)の2部構成で行い、後者(模擬診療実践)が主になります。実際の症例(ERシナリオ)を使った模擬診療実践では、まず模擬診療(実技)をしていただき、その後、症例ごとに各病態の診療マニュアルのまとめを講義(実践的まとめ)していきます。
この方法を用いることで臨床(救急)現場に近い感覚で症例を実践でき、脳卒中、及び脳卒中周辺疾患に対する臨床(救急)現場での初期診療(診断から初期治療まで)マニュアルをより実践的に理解できます。
このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。
コース内容
1. | 脳卒中総論 |
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1) | 脳卒中の概念 |
2) | ERでの神経学的所見の取り方 |
3) | ERでの脳卒中診断法、脳卒中周辺疾患との鑑別法 |
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2. | 脳卒中の症例とまとめ |
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3. | 脳卒中周辺疾患の症例とまとめ |
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てんかん、低血糖、薬物中毒、脱水症・感染症(肺炎、尿路感染症など) |
髄膜炎・脳炎、慢性硬膜下血腫 |
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受講条件、コース時間、受講料
受講条件 |
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どなたでも受講できます
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コース時間 |
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約4時間
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受講料 |
| 初回のみ7,000円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です。尚、2020年4月までの脳卒中セミナーコース受講者も無料です。 |
講師
- 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
- 福岡博多トレーニングセンター理事長
- 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定
希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。
使用テキスト
コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。