コース概要
心血管系疾患の病態と初期診療の考え方を学ぶコース・そのⅡ(上級編)です。具体的には、QRS幅の広い(wide QRS)心電図を呈する原因(右脚ブロック、左脚ブロック、心室内伝導障害、WPW症候群、心室頻拍、変行伝導を伴う上室性頻拍、心室調律など)に対する病態生理と初期診療(原因疾患診断法と初期治療)の考え方を学び、臨床現場で直ぐに活用できる能力を身につけることを目的としたコースです。
QRS幅の広い(wide QRS)心電図を呈する原因には、右脚ブロック、左脚ブロック、心室内伝導障害、WPW症候群、心室性期外収縮があります。また、頻拍では心室頻拍、変行伝導を伴う上室性頻拍、WPW症候群を伴う上室性頻拍、徐脈では房室ブロック、心室調律があります。これらの重篤度診断、及び原因診断法を学ぶコースです。
コースの進行方式は、①総論(QRS幅の広い心電図を呈する原因の機序、及び診断法)の講義、②実際の症例(ERシナリオ)を使い模擬診療実践(実技)の2部構成で行い、後者(模擬診療実践)が主になります。実際の症例(ERシナリオ)を使った模擬診療実践では、まず模擬診療(実技)をしていただき、その後、症例ごとに各病態の診療マニュアルのまとめを講義(実践的まとめ)していきます。
この方法を用いることで臨床(救急)現場に近い感覚で症例を実践でき、QRS幅の広い(wide QRS)心電図を呈する原因に対する臨床(救急)現場での初期診療(診断から初期治療まで)マニュアルをより実践的に理解できます。
このコースは、ACLSコースやACLS-EPコースを受講するためには有益と思われますが、ACLSコースやACLS-EPコースの受講に必須ではありません。希望者のみの自由参加コースですので、認定証は発行されません。
コース内容
1. | QRS幅の広い(wide QRS)心電図を呈する原因総論(講義) |
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1) | 右脚ブロック・左脚ブロックと変行伝導 |
2) | 心室内伝導障害、WPW症候群、心室性期外収縮 |
3) | QRS幅の広い(wide QRS)頻拍・徐脈 |
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2. | 「心血管系疾患」症例とまとめ(実技、まとめの講義) |
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右室梗塞・症候性徐脈(右脚ブロック)、重症心不全(左脚ブロック) |
左主幹枝病変の心筋梗塞(心室内伝導障害)、心室頻拍、変行伝導を伴う上室性頻拍 |
偽性心室頻拍(WPW症候群を伴う上室性頻拍)、高血糖+高カリウム血症(心室調律) |
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受講条件、コース時間、受講料
受講条件 |
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どなたでも受講できます
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コース時間 |
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約4時間
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受講料 |
| 初回のみ7,000円、2回目以降は無料で何度でも受講可能です |
講師
- 河野 寛幸(こうの ひろゆき)
- 福岡博多トレーニングセンター理事長
- 日本救急医学会専門医、日本脳神経外科学会専門医、臨床研修指導医
評価と認定
希望者だけの自由参加コースのため、認定証はありません。
使用テキスト
コース当日に、このコースのための「コース資料」を受付にて配布いたします。